つい、着たくなる。
毎日に欠かせない
道具のようなダウン。
あなたがいま身に纏っている洋服は
もちろん、ハンガーやペン、家の鍵…
この世に生まれ落ちる全てのものは、
良し悪しを問わず「デザイン」されています。

では、良いデザインとは何か。

それは「デザインされていることに気づかないもの」
と答えます。
なぜなら、日頃意識される、ということは
どこかに過剰さや不便さがきっとあるから。
毎日を共にするものは、決して饒舌ではなく、
無口なものの方がいい。
素材、シルエット、機能…そのどれもが、
あなたのくらしにちょうどいい。
そんなダウンを目指してデザインしました。
冬の寒い朝、
つい手に取ってしまう。
そんな一着でありますように。
なぜ、つい着たくなるのか。
まるでコットンのような、

スタイリングに馴染む

テクスチャー。
ミニマルで機能的な、
引き算のデザイン。
ミニマルで機能的な、
引き算のデザイン。
ミニマルで機能的な、
引き算のデザイン。
エフォートレスで、
モダンなシルエット。
Products
Designer
デザイナープロフィール
Photograph by Ko Tsuchiya
川瀬 正輝
Masaki Kawase
1979年
2005年


2015年

2019年

2021年
岐阜県生まれ。
ARCHIVE & STYLE 坂田真彦氏に師事。
企業、セレクトショップ、スポーツブランドでデザイナーを経験。
中嶋峻太とALMOSTBLACK を立ち上げる。
自身のブランドproduct almostblackを立ち上げる。
Product Twelveに改名。
Brand
ブランドプロフィール
Redesigning the Basics
創造性によって、既存のベーシックを更新。自身の誕生月である“12”は1年間を象徴する数字でもあり、


その数字をブランド名に掲げることでタイムレスな物作りへの決意を込めている。

毎日の暮らしにフィットする、
ダウンの最適解を出す。

毎日に欠かせない道具のような「つい着たくなるダウン」をコンセプトに、都市での暮らしに最適なダウンを追求したプロダクトライン<Daily Spec Tools>。「ダウン」という多くの人にとって馴染み深いプロダクトをアップデートするため、デザイナーに招いたのはProduct Twelveの川瀬 正輝氏。オーセンティックなプロダクトを、現代的かつタイムレスにリデザインすることを得意とする川瀬氏に聞く<Daily Spec Tools>のこと。

今回のプロダクトラインは、どのような構想から生まれたのですか。

今回、ナノ・ユニバースからnishikawa DOWN®の新たなプロダクトラインの監修のお話しをいただき、一番最初に考えたことはダウン製品のテクスチャーについてです。例えば、光沢感のあるダウンってあるじゃないですか。あれは、フィラメント生地というものを使用しているんですが、古着や自身のブランドをミックスしたスタイリングをすることが多い僕にとっては、スタイリングしづらさを感じていました。自分のスタイルに合わせづらい服は、どうしても活躍の機会が少なくなってしまうもの。だから、まずはテクスチャーをアップデートすることで、誰のスタイルにも合わせやすいダウンをつくることを考えました。
二つめは、シルエットについて。僕の周りの友人にもダウンを苦手とする人が一定数いて、話を聞くと、ボリューム感やそれによる野暮ったさが原因だと分かりました。美しさと、エフォートレスな着心地を両立させたダウン。それを実現させることで、これまでアウターの選択肢にダウンをあげていなかった人にも、手にとっていただけるダウンを作りたいと考えました。

ご自身が感じていたダウンへの課題感が、今回のプロダクトの根底にあったのですね。

僕がデザイナーとして理想とするのは、ミリタリーウェアやワークウェアのように目的があって生まれ、意味のあるプロダクトです。

毎日の暮らしにフィットするような、ダウンの最適解を出すこと。それが<Daily Spec Tools>です。キーワードとなるのが、先ほどお話ししたようなテクスチャーやシルエットであり、プロダクトの強度を支えているのが、nishikawa DOWN®︎の羽毛の品質です

真冬に着用するヘビー系のアウターはどうしても重くなってしまいがちで、それがストレスに感じているのは僕だけじゃないはずです。しかし、nishikawa DOWN®︎が使用している羽毛は暖かい上に軽い。「フレッシュアップ加工®」という独自の洗浄・加湿・乾燥・選別のプロセスを踏むことで、羽毛がふんわりと仕上がり、空気を溜め込んでくれるんです。

素材感とシルエットをアップデートしても、それが重くて寒いものだったらダウンとしての機能価値を果たせません。その意味で<Daily Spec Tools>を構成する要素として、nishikawa DOWN®︎がこれまで培ってきた技術は欠かせないものだったと思っています。

こうした構想を、実際のプロダクトにはどのように落とし込んでいるのですか。

まず、素材はコットンのような風合いと膨らみ感のあるタスランナイロン糸を使用した、軽量な生地を選択しました。そうすることで、コットンやウール素材のアイテムと組み合わせた時でも、スタイリングに馴染みやすくなります。

そして、着用時のストレスがないようパターンには細部まで配慮しています。見た目の美しさと、エフォートレスな着用感を両立させるため、ナノ・ユニバースのプロダクトチームとディスカッションを重ね仕上げを行いました。

腕周りを快適に動かしやすいように、袖下にマチを配置したり、肘部分にタックを入れるなど、ディテールへの配慮もつまっていますが、オンラインでの写真では伝わりづらいので、ぜひ店頭でいちど袖を通していただきたいです。

そうした配慮が「つい着たくなる」理由になっているんですね。
最後に、手にしてくれた方にとって、今回のプロダクトがどんな存在であって欲しいですか。

今回のプロダクトラインの名前であり、コンセプトでもある<Daily Spec Tools>のとおり、冬の時期に手放せないアイテムになってくれたら嬉しいですね。
例えば大工の棟梁の金槌やノコギリ、料理の職人の包丁のように、人と仕事のあいだには切り離せない道具が存在しています。毎日の暮らしの中でも、例えばスマートフォンは手放すことが出来ない道具の一つといっても過言ではありません。ぼくは、そんな美しさと機能を併せ持ったプロダクトに魅力を感じています。今回のプロダクトラインも、そんなモノを生み出したいと思いデザインをしました。

洋服は、毎日同じものを着ることが衛生上難しいですが、<Daily Spec Tools>のプロダクトは自宅で手洗いも出来るので、清潔に着用し続けることが可能です。「昨日も着たけど、今日も着てる」。そんな声を聞くことができれば、なにより嬉しいです。

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