L's Fashion

〈オロビアンコ〉
ジャコモさんのこだわり抜いたスタジオハウスとは?
-後編-

2015/12/1
original
Brand Interview

 ミラノ郊外にあるガララーテに本社を置き、イタリア感いっぱいのデザインを創造するバッグブランド〈オロビアンコ〉。C.E.O兼デザイナー、ジャコモさんが会社近くに作っているスタジオハウス、全編ではイタリアクラシック&モダンな部屋の中を紹介しましたが、今回はガーデンやワイン蔵、資料室、愛車などをご案内。〈テクノモンスター〉で使用するカーボンファイバーなど、新素材の開発を得意とする理由なども明らかに。さあ、ジャコモ・ワールドに触れてみよう。

 イタリアの歴史を感じるクラシカルな雰囲気の中庭。「ここで友人たちとホーム・パーティーを行うことも多いです」とジャコモさん。庭のあちこちにアートなインテリア。「自分で作ることも多いです。木の椅子は、インドネシアで大きな流木をみつけて、それを磨いて作りました」。

 庭の奥には洞窟のような空間。「ここは瞑想ルームです。リラックスしたい時や考え事をする時にここを使います。子供たちもお気に入りのスペースです」。

 瞑想ルーム隣りの板の戸をあけると地下階段があり、そこを降りていくと沢山のワインが。「イタリアで有名な綺麗な港町、ポルトフィーノのワインを多く貯蔵しています。この街は、ワインを海の底に眠らせて熟成させる伝統的な文化があり、そのワインがとても美味しく、ホームパーティーなどで振る舞います」。

 庭の階段を登っていくと書庫が。「ここは私の先祖から受け継いだ資料や、私が制作した書物などを置いています」。部屋の壁面には、ジャコモさんの先祖の方々の写真がぎっしり。「私が生まれた地域はもともと機械工学が盛んなところで、ヘリコプターなどを生産するのが有名でした。世界の皇帝や首相などもここで作られたものを使用していました。私の先祖もそれらに携わる工場の経営をしていました。そんな環境で育ったため、カーボンファイバーの開発などは私にとってとても身近なものなのです。皆は私のことをバッグのデザイナーだと思っていますが、実はインダストリーが私のファミリーのベースになっているのです」。

 庭から地下へ続く長い階段を降りるとガレージがあり、愛車のポルシェが。歴史あるガララーテ地方をドライブするのも好き。

 イタリアクラシックな外観。重厚感が漂う。

 ガララーテの街をこよなく愛するジャコモさんファミリー。〈オロビアンコ〉から伝わるクラシカルかつモダンな雰囲気は、この街で暮らすことで感じる空気感がエッセンスとして自然と盛り込まれているのかもしれない。