M's Fashion

<オロビアンコ>ジャコモさんの
こだわり抜いたスタジオハウスとは?
-前編-

2015/11/4
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Brand Interview

「MADE IN ITALY」にこだわり、バッグを中心にクラシカルかつ
モダンなもの作りで人気の〈オロビアンコ〉。本社はミラノ郊外に
あるガララーテですが、今回、C.E.O兼デザイナーのジャコモさんが、特別にスタジオハウスを案内してくれました。

<オロビアンコ>ジャコモさんのこだわり抜いたスタジオハウスとは?-前編-

「MADE IN ITALY」にこだわり、バッグを中心にクラシカルかつモダンなもの作りで人気の〈オロビアンコ〉。本社はミラノ郊外にあるガララーテですが、今回、C.E.O兼デザイナーのジャコモさんが、特別にスタジオハウスを案内してくれました。ここは家族で過ごす自宅とは別に、デザインを考えたり人を招いてパーティーを行ったりする場所。300年前の歴史的建物をジャコモさんが現代風にデザインしたのだそう。家の中には、独自の審美感で選ばれた、こだわりぬいたインテリアがぎっしり。〈オロビアンコ〉デザインのアイデアが生まれる場所、イタリアの伝統と最新テクノロジーが融合する世界観はこの空間にも表現されていた。

〈Orobianco〉はイタリア語で「黄金、貴重なもの」という意味。イタリアのレザー職人の高度な技術を最大限に使い美しいデザインが生まれる。

ジャコモさんファミリー。奥さんのバーバラさんは〈オロビアンコ〉の共同経営者であり、デザインも担当。〈ナノ・ユニバース〉の新セレクトショップ〈ナノ・ユニバース フラメント クオレ〉のディレクターでもあります。

「ここでバーバラと一緒に集中してデザインを考えます」とジャコモさん。暖炉はドゥオモ(イタリアの大聖堂)と一緒の石を使ったもので、今では発掘不能なもの。食器棚もアンティークでクラシカルな雰囲気が漂う。

グラスやキッチングッズなど、愛するデザインたち。「クリスタルのグラスは先祖代々伝わっているものです。今は亡きイタリア職人が作ったもので美しい。今では貴重な骨董品も好きで、珍しいものを集めています。また、日本の職人技が光るデザインも収集しています。刀は昔日本からイタリアの貴族に送られたもので、今では輸入不可能なもの。シルバーのグラスは日本製でビールがぬるくならないものですが、このような、伝統技術とテクノロジーが融合したものが好きです。日本はこういうものをもっとヨーロッパに提案していくべきだと思います」

ベッドルームもジャコモさん自ら安らげる空間をデザイン。特に星空のように電球を散りばめたデザインはお気に入り。絵画は500年前の有名なアーティストによるもの。ベッドは「〈テクノモンスター〉というブランドをやっていますが、新素材のカーボンファイバーを使用したバッグを作っています。耐久性があり、軽く、モダンな雰囲気の素材ですが、ベッドも同素材で作りました」

「バスルームとトイレです。シャワーはサウナと一緒になっています。奥のドアは中庭に続いていて、ガーデンパーティーをやったりする時に、トイレにも行きやすいような設計にしました」

部屋の各所にカーボンサイバーを使用した家具を配置。クラシカルなインテリアとコンテンポラリーなデザインが融合した空間は、ブランドの核心的な意思と共通する。「カーボンファイバーが自宅でどのように使用できるか実践し、研究しています」

リビングには古美術とカーボンサイバーがMIX。洗練された空間が広がる。「200年前の銀行の金庫(ソファー左側)やイタリア製の古いカメラ(ソファー右側)など好きなアンティークを置いています。古いピンボールのようなゲームは、カエルの口にコインを入れて点数を競うゲームですが、いつかカーボンサイバー&ゴールドで作ってみたいです。棚の上にはバング&オルフセンなど近代的な家電を加えていきたい」

上から順に:1.チベットのバター作りに使用する道具。2.日本の古美術、女性用の花柄短刀。3.ジャコモさんの父がロシアにいた時に手に入れた古い鍵。

後編では家の外をご紹介。中庭やワイン蔵、瞑想ルーム、愛車などこだわりの空間やアイテムが登場します!