Seasonal Styling

for MEN

May 2024

ジメッとした日本の夏にリネンのような天然素材は都合がいい。特殊製法によるシボ感や光沢反発感が独特なこのシャツは、糸の撚り回数を増やしたことでシャリ感をより強く感じられる。凹凸のある綿麻素材のバギーショーツとの併用は、暑い日の対応策として申し分ない。

独特なドット柄に二の足を踏みそうになるが袖を通すとクセはそれほど感じられない。それはきっとオケージョンでも使用される極細糸を高密度で織ったグログラン素材のおかげ。同じく、ワークパンツながらモダンでクリーンな一本と合わせれば大人だって胸を張れる。

シャツは今の気分を体現するシアー感を湛え、ポリエステル糸を組み込むことでイージーケアも実現。そこへ、耐塩素機能を備え速乾性もあるサーフパンツ型のショーツを添えた。街からリゾート地までフォローする佇まいは、それだけでも開放的になり気分も盛り上がる。

オンとオフを行き来できるセットアップは心強い。そのうえこちらは、ストレッチ性＆キックバックに優れ、ドライ＆クールタッチときている。その内側にはマリン風味なこのボーダーTを。考え抜かれたパターンはアウターの邪魔をせず、ジャケットを脱いでも存在感を出せる。

身軽になる季節にはこれぐらい大胆なデザインはむしろ望むところ。それに輪をかけ、コットン×ポリエステル生地が心地よくシワにもなりにくい。ゆとりのあるシルエットもストレスなく着られる要因。セットアップにハードルの高さを感じるなら単体で取り入れるのも手だ。