スタイリスト
橋本敦さんがつくる
品のある大人の
アウタースタイル

2023 AUTUMN WINTER SPECIAL COLLABORATION WITH STYLIST

INTRODUCTION

様々なシーンで活躍するスタイリストと
モデルを月替りでお呼びし、
テーマに沿ってナノユニバースのアイテムで
スタイリング提案をしてもらう
3ヶ月連続連載スペシャル
コラボレーション企画、第一弾。

いい大人に必要な素養として指摘の多い品や色気。
背中で語れるに越したことはないが、
アイテム選びや着こなしからもその一端を見せられたらなお良い。
そこでお聞きしたのは、
数々のメディアで辣腕をふるうスタイリスト、橋本敦氏。
彼が、ナノ・ユニバースの新作アウターを通して
そのツボを指南する。

STYLIST

橋本 敦Atsushi Hashimoto

1977年東京都生まれ。99年よりスタイリストとして活動を開始。ストリートのエッセンスを織り交ぜた上品な着こなしで高い人気を集め、ファッション誌、広告、俳優やアーティストのスタイリングからブランドディレクションまで幅広く活躍中。

STYLING SAMPLE SPECIAL TALK
STYLING SAMPLE
2023 AUTUMN WINTER SPECIAL COLLABORATION VOL.1

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アメカジ一辺倒にならない
Gジャンの
清楚な着こなし

Gジャンは馴染みのあるアウターですが選びや着方にアップデートは必要です。“ナノ”の一着は、従来の土っぽさはナリをひそめ濃紺がキリッとした趣。清楚なニットともウマが合います。さらにクタッとした生地感のトラウザーやシャープな靴を合わせ洗練さに磨きをかけたいですね。

2023 AUTUMN WINTER SPECIAL COLLABORATION VOL.1

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クラシックコートの
威厳を
際立たせる

定番アイテム

ダウンライナーをプラスできロングランの活躍も見込めるこのトレンチコートは、オーソドックスなデザインゆえ十分大人びて見えます。となれば、カギは内側のアイテム。品は清潔感とも言い換えられると考えますので今回は白シャツを選びました。デニムも濃紺であればすんなり馴染みます。

2023 AUTUMN WINTER SPECIAL COLLABORATION VOL.1

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アウターの武骨さをいなす
インナーと
小物の仕掛け

ワーク特有の武骨さはいつの時代も我々を惹きつけます。ただ、大人が着るならシャツや綺麗なパンツ、ローファーを交えスマートに着こなしたいですね。色を2色に抑えながら、セットアップ風に合わせるとまとまりやすい。さらにはキャップが、黒の重さをさりげなくいなしてくれます。

2023 AUTUMN WINTER SPECIAL COLLABORATION VOL.1

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素材や配色への気遣いで
ストリートを
シックに格上げ

今回のテーマにおいてコーチジャケットのチョイスは意外かもしれませんね。ただ、採用したのは素材に高級感のある美フォルムの一着。色系統を揃えつつトーンに変化をつけたストライプシャツをインナーへ取り入れることでシックさが香ります。デニムも濃紺&美脚なら精悍さが出ますね。

Eiji Fukui 橋本 敦 スペシャル対談

片やスタイリスト、片やモデル。
シーンの最前線で活躍しながら異なる立場にいる両者は、
大人が備えるべき品や色気をどのように捉えているのか。
独自の視点やマインドから発せられる言葉の掛け合い。
その先に見えたのは、シーンや社会の変化によりこれまでの概念では括れない、
品や色気の新たな価値観である。

― 橋本さんが品を意識し出したのはいつ頃ですか。

橋本敦(以下、橋本): いつからとか意識はしていないので、いつからかは曖昧です笑。ただ僕自身背格好のバランスが良い方ではないので、服に興味を持った頃から色合わせやサイズ感には気を使っていました。昔も今も変わらず着たいものは自分にフィットするようサイズ直しをしています。サイズ感があっていて、色あわせのよい着こなしは清潔感ある印象を与えるように思います。それが品とリンクするならば、二十歳の頃になるのかなぁ。

Eiji Fukui(以下、Eiji): 僕は今30歳を目前に控えていますが、“品”自体を正直まだ意識してはいません。ただ、その場、その時における“正しさ”を意識する場面は増えたように思います。それを無意識に自覚し、自然と行動に移せる大人に品が宿るのかなと。

― それは一理ありますね。

橋本: 本来、品って自身の言葉や行動、所作に対して人に感じてもらうものだと思っています。ただ、着こなしから品を感じさせるとなると、先ほど話しをした清潔感ということに繋がってくるのかもしれません。僕の場合、職業上個性も大事な要素ですが、今は場面毎にケースバイケースの着こなしをしています。歳を重ねる中で自分が考える服の存り方に変化が生まれたように思います。

― たしかに清潔感と言い換えると、品というものがよりクリアに なるような気がします。

橋本: 例えばラグジュアリーなもの、華美なものを纏っているからといってそれが品に直結するわけではないし、白シャツ1枚の着こなしが魅力的に感じることは多々あります。要は、スタイルとセンスが大切かと考えています。

Eiji: たしかに品はそんなに単純なものではないと思いますし、これ見よがしだと逆にあざとさがのぞいて嫌味に見える。なかなか難しいですよね。なので、僕はいつもわりとシンプルに着こなすことを考えています。橋本さんの中では、品のある大人、色気のある大人といわれて思い浮かぶ方はいらっしゃいますか?

橋本: それこそ、昭和に活躍した実業家であり洒落者でもあった白洲次郎さん。確か亡くなられたのが僕の子供の頃なので、もちろんお会いしたこともありせんが、写真から滲み出る気品や色気に目を奪われます。一度お会いしてみたかったです。僕なんかの歳ではまだまだ。人の色気は感じられるようになっても、自ら醸し出すには到底至りません(笑)。

― そんな橋本さんのスタンスやマインドは今回の スタイリングからも感じられますね。

Eiji: シンプルにデニムや白シャツを取り入れたりするところは、僕も普段からよく着るアイテムなのですごくイメージが湧きました。アウターにコーチジャケットや武骨なアイテムを選んだとしても、どんなモノを選ぶか、どう着こなすかによってだいぶ見え方や印象は変わるんだなって。

橋本: 今回は秋アウターが企画の軸。そこで、前述したように品を清潔感と位置付け、そこへ寄り添うためのポイントを意識しながら4ポーズを組みました。例えば、白のアイテムをうまく使うことであったり、色を控えるであったり、シンプルに合わせるであったり、サイズ感であったり。配慮ひとつでやはり見え方は違ってきますよね。

Eiji: 僕も丈感やシルエットは気にしますね。特にボトムスは、裾が靴にちょっと掛かるぐらいが目安。トップスがTシャツだろうと、下がきっちりしていれば全体的にまとまりがいいと思っているので。

橋本: そのさじ加減はとても大事ですよね。あとは、デニムにしてもコーチジャケットにしても、どちらもアイテム自体はカジュアル。ただ、上質を感じられる素材感や色使いを意識することでクリーンに見せられる。それが、アイテムから感じる品の現代的解釈として腑に落ちるような気がしました。

― では、色気の現代的解釈はどうでしょう。

橋本: 以前は、異性の目を引くことを目的とした着こなしの見出しを様々なメディアでよく見かけました。最近はあまり見かけなくなったように思いますが、当時個人的には敬遠していたジャンルでした(笑)。ジェンダーレスという考え方が定着しつつある今、一過性の考え方ではなくもっと多面的に捉えていった方がいいと個人的には思います。

Eiji: それ、ものすごく分かります。セクシャル的なものというよりは…う〜ん…なんていうか…。

橋本: 例えば、色気のある方は、心身ともに健やかな生き方をしている人に多い気がします。心も体もヘルシーで、年齢問わず前向きな考え方を持っていること、自然体の自分を等身大で楽しめている人は魅力的(=色気)に見えるんじゃないかな。

Eiji: 自分がやりたいだとか、こうしたいという確固たるものがある方はたしかに魅力的です。生き方や姿勢がやっぱり色気に繋がるんですね〜。僕からしたら橋本さんも素敵だなって思います。

橋本: ありがとうございます(笑)。30歳になった頃、お世話になっている先輩に「何か趣味ぐらいもったら?」と指摘されたことがありました。それまでは四六時中仕事ばかりでした。そんな言葉もあって、今はいろんな趣味にトライできている。その遊びを通じた出会いや経験が、糧となり人としての成長を生み出してくれているのかもしれません。それが結果、色気というものに繋がっているのだとしたら嬉しいですね。

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