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"人が服を選ぶ理由"

それは機能だったり、その時の流行だったり。それともその日の気分?TPO?気になるあの子が好きそうな服?そういった様々な“だから”をバイヤーWATが根掘り葉掘り深掘りし、紹介していくコーナー。第2回の今回はナノ・ユニバースでも取り扱いが始まる注目のブランド、“A blends” のディレクター、そしてモデルとしてもご活躍中の三宅敬さんをお迎えした対談の様子をお贈りします。

三宅敬さんとWATの紹介 三宅敬さんとWATの紹介 編集長アン山の雑記 編集長アン山の雑記 扉絵 扉絵

三宅さんはとても“先輩”なんて言えない憧れの50代なんです


アン山(以下Y)「毎度毎度の1stクエスチョンなんですが、二人の出会いや印象なんかをお聞かせ頂きたいです。ドラマチックだと記事にし易いです!」

WAT(以下W)「もちろん業界では昔から有名な方ですので、一方的に三宅さんの事は色々知っていて。一昨年ぐらいかな、沖縄旅行で“やちむん”(沖縄の言葉で焼き物)を買ってみたりして丁度陶器にハマりかけてた時に、自宅の近所で三宅さんがやちむんを出店されると知って、そこで初めてご挨拶させて頂いたんです。」

三宅(以下M)「そうでしたよね。ベビーカーを押したお洒落なパパが来たぞって思ったんですよ!そこから去年はパリで偶然ね。僕はやちむんの展示で動いていて、WAT君は買付の出張だったかな。」

W「ですです。印象深いのは初めてお会いした時、“一般的に子供の食器はプラスチックや木だけど、沖縄では幼少の頃から陶器の食器を与えるんだよ。それは落とすと割れちゃうからモノを大切にするっていうことを教える為なんだよ。”と教えて頂いて凄くいいなと思ったので、その場で子供の為に買って(笑)。今も息子が大切に使わせて頂いてます!」

M「そうなんですよ、だからお茶碗一つにも色んなストーリーが宿っていくんだよね。」

Y「確かにプラ食器だと小学生ぐらいで卒業して捨てちゃいますよね。自分が小さい頃の写真に写っているお茶碗が今でも手元にあったら、とても特別なモノになりますね。反抗期に投げて割らなければ(笑)。」

挿絵1 挿絵1

M「でもこれが最初はなかなか難しくて(笑)。民芸店で販売されているのとは少し別の切り口で紹介してみたかったんだけど、思い描いてたようには皆さんに響かなくて…。それで悩んでた時、ジョニオ君(UNDERCOVERデザイナー高橋盾氏)がフラッと来て数点買ってくれて、ああ彼に届いたなら大丈夫だ、間違ってない!って自信になったんですよね。」

Y「あ、いいエピソード頂きです!そして今の人気に至るわけで、やっぱり間違っていなかったんですね。」

W「僕からすると、三宅さんはとても“先輩”なんて言えない憧れの50代なんです。若い頃は大人が皆んなカッコよく見えてたけど、年を重ねると徐々にそういう方達が減ってくるじゃないですか。でも、三宅さんは今なお燦然と。」

M「いやいや(笑)。でも、僕らは幸運にもイイ時代を過ごせたからね。バブルが終わりかけの頃だけど、若い時分に今では考えられないような遊びに連れてってもらえて。」

W「そういう経験があるから、その世代の方は色んなジャンルでその世界のイイモノってやつを知っている感じがするんです。」

M「若くして大人の嗜みを知れたのはあるかも。そこで“お前も大人になったら後輩を連れてくるんだぞ”って教わったけど、僕自身が今でもその先輩達に可愛がってもらってるっていう(笑)。」

W「まだ大人だと思われてない(笑)。でもだからですかね、自分達なんかと比べてもその世代の方は後輩の面倒見がいいと思うんですよね。」

Y「確かにWATさんはそこ足りてないですね。僕を使って面倒見スキル上げてみませんか?考えられないような遊びに連れてってくれてもいいんですよ?」

挿絵2 挿絵2

物を売るだけじゃなくて色々な事を伝えたり提案していきたい


Y「今年始動させたご自身のブランド“A blends”について教えてください。」

M「もう50代、まだ50代ってことで何か新しくチャレンジしようと思って始めたんですよ。物を売るだけじゃなくて色々な事を伝え、提案していこうっていうコンセプトのもと、異なる背景を持つ5人の仲間が集まってそれぞれをMIXするという意味でblends。AにはAndっていう言葉が隠れていて、人やモノや文化をブレンドするってこと。だから、この対談もAnd blendsなんだよね。」

W「ブランドHPでもゲストを招いた対談記事やコラムまで掲載されてますよね。全て読ませて頂いてますが、若い頃の話から大人とはなんぞや!っていう話まで、随所に発見と共感が散りばめられてて、どんな年齢の人が読んでも何かしらは持って帰れる内容になってるんです。幅広い発信力に敬服しているんですが、この対談もそうしたい!」

Y「頑張ります(笑)。ではまだ何処にも載ってない話をもらうまでは軟禁対談に変更します!因みに“It is no use crying over spilt milk.”というブランドスローガンはどういった意味合いがあるんですか?」

M「後悔先に立たずっていう意味なんだけど。うん、そのまんまだね(笑)。年齢的にもやれるうちにやっとこうっていう感じかな。元々ブランド名の後に何かつけたいなぁ、でも普通じゃつまんないなぁとか皆んなであれこれ話していて、結果これに落ち着いたんだ。」

Y「これはどの世代でも持つべき姿勢ですよね。何かを始めるのに早い遅いなんてことはないかもしれないですが、タイミングを逃さないという意味では。何事もやろうと思った時にやった方がいいですよね。」

挿絵3 挿絵3


M「服にフォーカスするなら、4〜50代の服は好きだけど迷子になっている人達に自分の好きな感覚が少しでも共有できたらいいなと思う。いや、僕もたまに迷子になるけど…(笑)。」

W「nano的に3〜40代の方でイイものは好きだけど、奇抜なものじゃなくて上質なものを求めている方に刺さるんじゃないかと思うんです。BASICだけどプロダクトに拘りがあるから安心して選べる服だと思います。」

M「まだ二人とも30半ばでしょ?思い返せば30代は大事な時期だったと思うなぁ。そこでやった事が40代に返ってくる。50代はもっとこう削がれて遊びの部分が出てきてるかも。」

W「あぁ、その肩の力が抜けている楽な感じがブランドにも出ていますね。」

M「パッとテキトーに羽織って出たって感じでカッコイイのがいいですよね。ONもOFFもカッコイイお父さんでいたいじゃん。」

挿絵4 挿絵4

Y「では、そんなお二人が“大人”になるまでの軌跡はどういったものでしたか?険しい道のりだったと思いますが(笑)。」

M「今でも日によって足しすぎちゃう事あるけど、若い頃は足すどころか盛りに盛ってましたよ(笑) 。もうモリモリ!中学の時に50’sブームど真ん中で、当時はヤンキーかロックンロールの二択だった(笑)。際どい差なんですけどね。だから、僕のヒョウ柄好きは中学の頃から始まってるんだと思う。」

W「僕は世代的に裏原最盛期だったんですが、そこは全然通ってなくて。僕自身がバンドをやったりもしてたので、ロックの人達に憧れてましたね。あの不良感がたまらなくて。背伸びしてPINK DRAGON(原宿の老舗ロカビリーショップ)に通ったり。」

Y「背伸びしないと背は伸びませんからね!若い頃の背伸びは厚底履いて飛んで跳ねてでもしろ!です。」

W「消したい、恥ずかしい過去とかじゃ決してないんだけど、今思えば尖った格好してたなぁ。当時はそれが普通っていう感覚だったけど、いや足し算どころか掛け算でしたね(笑)。」

M「僕もロカビリースターまんまの格好してたよ!昔は実家から原宿に出てくるまでの電車が恥ずかしくて(笑)。 着いたら堂々と闊歩しだすんだけど、今度は怖い先輩がいたりして(笑)。」

W「自分も高校の時にVISIONの靴を買ったのがヒョウ柄デビューで、多感な時期のそういうのってなかなか抜けないなぁ。スタッズとかヒョウ柄は今でも好きで差しちゃいますね。今日はヒョウ柄ないんですけど、これとか(スタッズ打ちの携帯ケースを出す)。ちょっとgirlyな感じもしますが(笑)。」

M「いや、もうデザインソースとしてヒョウ柄は普遍的な地位にあるでしょ!(ヒョウ柄のベルトとスタッズ打ちの財布を出す)そんで分かる!僕も割とgirlyなんだな~って。昔、olive(女性ファッション誌)とか読んで勉強してたもん(笑)。いや案外女の子の服って使えるんだなって!」

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Y「示し合わせたかのように(笑)。私見ですが、昔々の狩猟時代にヒョウを狩れた男って絶対ヒーローだったと思うんですよ。狩った奴は当然その皮を着て隣村まで用もないのにフラフラ行ってたはずなんです(笑)。女の子に見せに!きっと死ぬほどモテたんですよ。その名残じゃないですか?自分ら農耕民族ですけど。」

W「(笑)。でも、願掛けとかお守りみたいな感覚は本当にあるのかもね。」

Y「では根っからの足し算気質のお二人が、徐々に引き算を覚え始めたんですね。」

W「かもね。あと、若い頃は場所に自分を合わせることなんてなかったけど、今は場所に合わせて自分を出すようになりましたね。TPOってやつを楽しめるようになりました。」

Y「自分まだティーンズロード爆走中なので、引き算は迂闊に手を出せないです。装飾を減らすのは勇気がいりますね。削ぎ落とした先に残るのは自分だけなので、今まで自分自身にどれだけ足し算してきて、どういった人間なのかを問われる気がして。自分で勝負しないとじゃないですか?大袈裟ですけど。そもそも太ってますし…。」

M「いや、それが本来持ってるその人の個性だからそれでいいんだと思う。そのままで。それには勝てないですよ。」

Y「え!ということは、ある側面では三宅さんに勝っちゃってます、僕?」

W「何一つ勝ってねーよ。」

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ずっと探求してイイんじゃないかな。大人って何だろうって。


Y「では、そんな大人から見た“カッコイイ大人”ってどんな人なんですかね?」

W「ヨイショじゃないよ?ヨイショじゃなくて三宅さん(笑)。でも、言葉で上手く言えないなぁ。」

M「え!言えないの?(笑)。でも、根本的に男って芯の部分では子供だと思っていて。だからある程度の自由と遊び心があって、“自分らしさ”と、そこに自信を持ってることかなぁ。」

W「確かに!自分に自信を持ってるとか余裕があるとか、そんな人は魅力的に映りますね。」

M「裕福とかじゃなくて、心のゆとりですよね。ピンチって誰にでもあるけど、それをポジティブにサラッと乗り越える余裕が欲しいなぁ。」

挿絵8 挿絵8

Y「僕の経験で言うと、先輩のところで服を買おうとした ら、“いや、買わなくていいよ”って言われたことがあって(笑)。」

M「お前にはまだ早いよ的な?(笑)」

Y「“俺がお前の歳の頃に、こんな年が離れたおっさんが作る服をカッコイイと思ったことがない!俺をカッコイイとか思ってちゃダメでしょ!”って。それ聞いて、うわ!カッコイイ~ってなって余計に欲しくなりましたよね(笑)。で、理由は違うと思うんですが、三宅さんも別のインタビューで“何かのキッカケになってくれれば、別にウチの服を買わなくてもいいんです”っていう事を仰っていて。出た!カッコイイ大人のやつだ!って思いました(笑)。」

W「それ余裕あるね~(笑)。僕は三十路を迎えた時に、ここからだ!っていう気持ちが強かったんですけど、アラフォーになってみて上には上がいる事が凄く分かって、寧ろここからじゃん…ってなりましたね(笑)。」

M「四十で気づくんじゃないかな。僕はそれぐらいの時に“あ、そういう事なのか”って色々開けたかなぁ。」

Y「不惑ってやつですね。WAT四十にして惑わず!その際は僕の方から、考えられないような遊びに誘ってみようと思います(笑)。」

M「ずっと探求してイイんじゃないかな。大人って何だろうって。なんか話してたら死ぬまで分かんない気がしてきた(笑)。」

W「三宅さんがそう言うならそうです!(笑)」

アン山編集後記 アン山編集後記

Buying Items

by WAT

item01

Pullover Parka

A blends プルオーバーパーカー フード



¥17,280円(tax in)


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item02

Pullover Crew-neck

A blends プルオーバークルーネック スウェット



¥15,120(tax in)


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item03

Crew-neck T

A blends クルーネックTシャツ



¥8,640(tax in)


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item04

V-neck T

A blends VネックTシャツ



¥8,640(tax in)


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item05

Tapered Sweat PT

A blends テーパード スウェット



¥10,800(tax in)


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item06

Original Tote

A blends オリジナル トートバッグ



¥4,104(tax in)


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item07

Leopard Bit Moccasin

A blends×Caminando レオパード ビットモカシン



¥24,840(tax in)


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